2015年11月4日水曜日

【結晶大会】第四回社会イノベーター公志園

5月からの6か月間、「挑戦者」として参加していた
ISL(Institute for Strategic Leadership)の第四回社会イノベーター公志園。
その集大成のイベントである「結晶大会」が開催されました。



前日の選考会で代表発表者7人に選ばれ
当日は、トップバッターを務めました。

大隈記念講堂のステージ
このようなステージを用意して頂けたことに本当に感謝します。

こちらは第二会場である 大隈記念講堂の地下 身内はここで応援しました

17人の出場者が半年間、各地を回って切磋琢磨してきた公志園。 
結晶大会の前日11月2日に、17人すべての挑戦者がプレゼンをして、
 最終発表者を選ぶ会がありました。

この記念撮影をしたのは13時ごろ。
13時すぎより、17人の出場者が全員発表をおこない、
投票によって7人の代表者が選出されました。
代表発表者が発表されたのは21:30すぎ…

もう外は真っ暗

私も代表発表者の7人のひとりに選ばれ、帰宅したのが23時。
動画もスピーチもこれから修正しなければ。

 そう、公志園は、動画5分+スピーチ10分。
という構成でプレゼンがおこなわれるため、
動画とスピーチの両方を用意しなければならないのです。 

帰宅して息子のおしゃべりにつきあい、
それから動画をまた作りなおすも、終わらずヘトヘトで就寝。

実は、動画もスピーチも未完成のまま当日を迎えました。

当日は、9:30大隈講堂集合。
早稲田に向かう東西線の中でパソコンを広げて動画を編集。
中野あたりで完成し、早稲田駅に着くギリギリ直前にUSBに保存。

  それがこの動画です(≧д≦)

スピーチ原稿はまだこの時点では未完成。
早稲田大学大隈記念講堂に到着して、動画を提出し、
それからスピーチ原稿を作り直して、練習しました。

当日の10時ごろ。まだスピーチ原稿が完成していなかった。

十分に練習できなかったので完璧には覚えられず、
手にカンペを書いて臨みました。

この手がアップで映し出されていたらしく 第二会場では爆笑されてたらしいです(笑)
以下、スピーチ原稿です。 5部構成でつくりました。

1 美しさとは
マドレボニータとは、スペイン語で美しい母という意味です。ここでいう美しさとは、単に見た目が綺麗ということではありません。内面も磨いて、といったありきたりな定義とも違います。マドレボニータのうたう美しさとは、人の在り方のことです。人間には美しい面も醜い面もある。その全てを受け入れられるような、清濁併せ呑んだ美しさを追究したい。それがマドレボニータ、美しい母という名前にこめられた思いです。

2 自分の人生をいきる
もうひとつ、マドレボニータが大切にしていることがあります。それは、LIVE YOUR LIFE。自分の人生をいきる。役割をいきるのではなく、自分の人生をいきること。私は17年間、赤ちゃんを抱えた母親達に接して来て、この自分の人生を生きるということが簡単なものではないということを痛感してきました。
教室での、こんな象徴的なやりとりがあります。仕事では10年のキャリアを積んだ女性がこんなことをいいます。赤ちゃんがあまりにも可愛いので、仕事はやめてもいいかなとおもってる。これは教室の4回コースの1回目の回での発言です。どうでしょう?我が子が可愛いから子育に専念したい、それを誰が止めるでしょうか。しかし、これは彼女の本心ではないんです。本心は、赤ちゃんのお世話に追われ、体も本調子でなく、社会に戻る自信がない。私はそのからくりを知っているので、最初のその言葉をだまってきいています。そして教室の最終回。4回目の教室で、その人はいいます。仕事やめてもいいかな、なんて言ってしまったけれど、あれは気の迷いでした。運動して体力をとりもどして本来の自分を思い出した。他の人お話もきいたりして、すごく刺激をうけた。家に帰ってパートナーにも、笑顔が増えたねといわれて、将来の話もできるようになったと。この教室にきたときには、とにかく、すべてにおいて自信をなくしてた、でもそれを認めたくないから、赤ちゃんが可愛いから、お母さんとして生きて行くんだと自分を正当化してしまっていたと。よくよく自分に問うてみたら、私はやっぱり、自分の力を発揮して社会とつながっていたい。そんな姿をこれから育ち行く子どもにも見せたい。この子が大きくなったとき、誇れる自分になっていたい。マドレボニータに通って、救われました。肩こりや腰痛が治ったという効果だけでなく、私たちは、人の人生の大きなターニングポイントに立ちあう、人生を変える取り組みをしているんだ、新しい価値観を醸成していってるんだ、ということに気付かされていきました。

3 母子保健のシステム 社会的インフラ
マドレボニータの活動を続ける目的は、その母子保健のシステムを、妊娠から出産で途切れさせずに、産後、そして子育までケアする、そんな社会的なインフラを実現することです。それは、国だけでなく、地方自治体、企業、NPO、メディア、さまざまなステークホルダーが力をもちよって実現させる。マドレボニータはその旗振り役になれたらと思っています。

4 産後という限られた期間
産後というのは、人生の中では数カ月という限られた期間です。過ぎてしまえばあっというま。しかしその短い期間に起きることの影響力ははかりしれません。うつ、虐待、夫婦関係の悪化、女性の就労率の低さ、こういった問題を防ぐために、どこにくさびをうつか、それは、産後にほかならないとおもっています。

5 原体験 
知らないことの怖さ
17年前、自分が出産したときに、驚いたことが二つあります。まず、とにかく身体がダメージを受けること、その回復に1か月かかること。
こんな状態になるなんて、知らなかった。まず知らずに産む、ということの恐ろしさに驚きました。母子手帳にも産後のことは1文字も書いてありません。何度も開く母子手帳に産後のケアのことが書かれていたら、ずいぶんちがっていたとおもいます。あるいは、新生児用おむつのパッケージに、産後の身体や心についての知識が印刷されていたら、心構えができたかもしれません。

知っても受け入れられない
もうひとつの驚きは、そのダメージをうけた身体を回復させ、リハビリさせるための取り組みが、とくに奨励されているわけではないということです。赤ちゃんの世話の仕方は教えてもらえるけれど、自分の身体のことは誰も教えてくれなかったこと。そして、母親たちがエクササイズすれば、いまどきのお母さんは贅沢だね、といわれてしまう。

二段階の問題
知らないという問題、だけでなく、知っても、受け入れられないという問題、二段階の問題があるということに気付きました。認知の問題、そして価値観の問題です。
つまり、制度を整え、認知を促進するだけでは、問題は解決しない。現代の私たちの価値観、人間関係の希薄さ、コミュニティの欠如、といったものが変容していく必要がある。制度だけでなく、文化をつくっていくことが必要です。

価値観の問題
家族水入らず、という言葉があります。赤ちゃんが産まれると、おめでとう、とはいうけれど、落ち着いたら遊びにいくね、といって疎遠になってしまいませんか?こうやって子育ては血縁のなかに閉じられ、家族は孤立していくのです。悪気はないとおもいます。悪気はないからこそ、問題は可視化されてこなかった。そこで、みなさんにお願いがあります。みなさんの身近に赤ちゃんが産まれた人がいたら、おめでとうの言葉だけでおわらせずに、ここぞとばかりに声をかけ、手をさしのべてほしいのです。沐浴のお手伝いにいったり、ゴハンをつくりにいって一緒にたべたり、上の子を預かったり、できることはたくさんあります。こうして、子育てを血縁のなかに閉じないで、みんなで子育てしていける社会をつくりたい。社会全体で子育する。さまざまなステークホルダーが力を出し合って、日本の母子保健のインフラをもっと充実したものにする。さらにこうして個人のレベルでも、血縁を超えて、みんなが助け合って子育していけるような社会。これから産まれてくる子どもたちは、こうして、たくさんの人に支えられて育っていく、こんな世界をみんなでつくっていきたいとおもっています。ありがとうございました。

発表を終えて第二会場に戻ると
 水谷さんから興奮気味に称賛を頂きました
第二会場の後ろで見てくれていた
 SVP東京ファウンダーのいのさん(井上英之さん)
が撮ってくれた写真
発表を終えて伴走者のみなさんと
 大隈講堂の地下で

0 件のコメント:

コメントを投稿